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タマゴタケ

早いものでもう7月です。梅雨が明ければ、きのこの発生がいよいよ本格化してきます。
夏から生えるきのこの代表格の一つが、タマゴタケです!
幼菌はそれこそ卵のように真っ白ですが、きのこ本体はこの卵の中から現れます。真っ赤なカサが頭をのぞかせ、ものの1日で大きく成長します。柄にツバとだんだら模様をもち、カサの縁には条線が存在します。夏から秋、ブナ科、マツ科などの樹木の森林に発生します。
タマゴタケの所属しているテングタケ科(Amanita)という分類群は、有毒の毒きのこを多く含みますが、本種は美味しく、かつ大量に採れ、似た毒きのこもあまり多くないとあって、きのこ狩りでは人気の種類の一つです。日本各地で食用にされているため地方名も多く、「タマゴタケ」という名前も、元々は長野県の牟礼という地域での呼称で、それが標準和名として採用されました。こくのある旨みが持ち味で、バターソテー、汁物、天麩羅等々、様々な料理に使えます。ただし、虫食いの被害に遭いやすくて傷みも早いので、なるべく早く調理する必要があるのがややネックです。まあ、きのこ、特に夏場のきのこについては、どの種類も同じことが言えるのですが・・・。

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カサのグラデーションがきれい 2018年9月 山梨県

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卵の殻のようなツボに包まれている幼菌 2018年9月 山梨県



by jukaijukai | 2021-07-01 23:23

現役きのこ栽培技術者がきのこを紹介していくよ!

by jukaijukai